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NUT癌とは何ですか?
NUTがんの正式な名称はNUT正中線がんですが、体の正中線上にある器官から発生するのでこの名前がつきました。50%は胸腔内、40%は頭頸部の器官が発生母地です。スカイは右肺にNUT癌が発見されました。
大変稀ながんで、1993年から2017年までに国際NUTがん登録で集計された患者数も全世界で141人のみで、そのうち、日本からはわずか2人に過ぎません。患者の年齢は、新生児から高齢者まで分布し、その中央値は24歳です。
15番染色体にあるNUT遺伝子と19番染色体にあるBRD4遺伝子による融合遺伝子の形成が病気の原因と考えられており、t(15;19)(q14;q13.1)の染色体異常が見られます。病理像は、未分化な小円形細胞の一様な増殖を示すことが多く、組織所見のみでは診断が困難で、NUT抗体による免疫染色が有用です。FISH法やRT-PCR法による融合遺伝子の検出によって診断が確定します。
治療法は、手術、化学療法、放射線療法を組み合わせて用いられていますが、確立されてはいません。分子標的薬の開発も行われています。
国際NUTがん登録に登録された141人の検討では、生存期間の中央値は、6.5ヶ月、2年生存率は22%と極めて予後不良です。しかし、手術により腫瘍が摘出できた場合や放射線照射で腫瘍が消失した症例のなかには、長期生存例も散見されます。
#スカイストロング・ファウンデーショはこの大変稀な癌の研究を支援し、一日でも早く治療方を見つけるために設立されました。
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